『99.9%猫が好き!』 竹内薫著

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カガク作家でFMラジオjwaveのナビゲーターでも有名な竹内薫氏の丸ごと猫ずくしのエッセイ本が本書だ。
竹内氏は大の猫好きでも有名だ。カガク作家とカタカナで表記しているが、氏の経歴はすごすぎる!という位の持ち主で、科学、物理学といった方面の著書も多数出版されている。正直、敷居の高い人かな...という感じもあった。

私はいつもFMラジオのjwaveを聴いている事が多い。特に氏がナビゲーターを務める番組は欠かさず聴いている。経歴がすごすぎるのに、なんて物腰が穏やかで、上から目線で物事を捉えない人なんだろう、と親近感を感じながら、番組を聴いている。
人間的な気持ちの優しさが電波を通して伝わる、というのだろうか。

その答えの一部がこのエッセイ本を読んでわかったような気がしたのだ。

竹内氏のお宅には猫達が数匹いる。どの猫達も血の繋がらないよそ者どうしの猫達だ。決してブランドな猫では無い。要は棄てられてた猫を拾って育てた、という事だ。
竹内氏ご本人が拾ってきたり、奥様が拾ってきたり、迷い猫だったり...。
しかし、単なる猫では無いのが、竹内家の猫達で、存在は『猫神様』になっているのである。

私も猫は大好きだ。かれこれ幼少の頃から猫歴は長く、ここ最近ではもう20数年猫との暮らしが普通になっている。うちの場合は最初に来た猫が迷い猫のノラの子猫だった。賃貸に住んでいるのでペットは飼えなかったので、最初はただ、外で餌を与えていた。でも、愛着が次第に湧いてくると、餌を与えていたからもう帰るとか、どこかに行くとか、しなくなってしまった。最初は「しまったな...」と思った。だから、そのノラに聞いたのだ「もう、お母さんのとこに帰りな」と。
そうしたらノラは「いや」と言ったのだ。(そう私には聞こえた。にゃー、という鳴き声だったのだが)玄関の扉を開けたら、もう随分前からこのうちの家族のように、さっさと中に入ってしまった。そこからうちの猫達の家系が始まった。ノラは茶トラのメスで名前は単純だった。最初に発した鳴き声からニャーリンと名付けた。不動産屋にも大家にもナイショで飼う決心をした。

猫は柱やら家具やら、好きな場所にガリガリと爪を研いでボロボロにするというが、最初に教え込んで、爪とぎを予防にいくつも置いておくと、そこで爪をガリガリする。トイレだって教えれば、ちゃんとトイレでやってくれる。ニャーリン一族は代を数えて5代目までいた。末裔のひ曾孫にあたるメスが一匹8才を過ぎて11月にウイルス性の腎不全で他界した。
産まれた時に母猫があまり体の強い猫では無かった。免疫力が無く、滅多に猫でかかった試しがない微気管支炎にかかり、生後2ヶ月目に発症し呼吸困難と目のただれ(目が酷くて腫れ上がり涙も止まらず、だった)モチロン食欲も減退して一気に1kg落ちた。このままじゃ死ぬのも目に見えていた。
しかし、動物病院の医療費は人間と違うから、ご存知のとうり高い。給料前だったし、残しておいた生活費も顧慮すると、給料日までの1週間、がんばってくれ!という思いで子猫の看病をずっとしていた。普通の状態では寝られないのだ。顔を上にして寝ないと呼吸困難になる。頻繁にくしゃみがでれば拭き、ベットにバスタオルで包んで添い寝した。寝るどころではなかった。やっと給料が入ったので急いで自転車のかごに子猫を猫用のバッグに入れて動物病院に連れていった。三種混合ワクチンを摂取して、ぎょう虫検査、レントゲン、風呂で洗ってなかったのでノミにもたかられていた、ノミ退治の強力な粉をかけてノミを殺した。こんなにノミがいたの(汗)と思うくらい出てきてた。暫くは液体の飲み薬と目薬の点眼、通院が日課になったが、3日通って5本の注射をされる姿を見てるのも痛々しかった。
元来ニャーリンのDNAがあるのか、性格は温厚で穏やか、多少好奇心旺盛で冒険好きだった。

その頃うちにはニャーリンを含めてMAX6匹(私は匹とは普段言わない。家族と思っているから、にん、と数える)オスもいたし、メスもいた。他の猫は外に自由に出入させていたから、「車と知らない人と電車(線路沿いだったので)には気をつけて、変なものは食べないんだよ」とひとりひとりに言い聞かせていた。聞いているのかどうか、気まぐれな性格だから話の途中で毛づくろいが始まったり、寝始めたりだった。
ただ、ニャーリンだけは時々「お土産」を持ち帰る事があった。イモリだとか子ねずみだとかで、完全に死んだ状態で持ってくるのではなかった。仮死状態で持ってきてたから、もうパニックになってそれが大変だった。「もう、お土産はいいからね」と話してからは持って来なくなった。
お世話になってた動物病院の先生は、とても良く面倒をみてくれるいい先生で、評判のいい病院だ。クマさんみたいな先生だけど、猫が好きらしく猫専門の別院も作ったらしい。
先生が言うには、外に出て幸せか、うちの中にいて幸せかは、その子によるから、安全なのはうちの中にいるほうなんです。外には目に見えない猫にとっての外敵な細菌が2000種類はあるんですよ。という話だった。
その話を聞いてから、私は11月に他界した末裔の姫を外に出す、という事をしなかった。たまに好奇心旺盛ゆえ、脱走するが呼べばすぐ帰ってくる。しかも、W杯フランス大会生まれだったので、病状が回復してからはヘディングを教え込ませた。ジダンと中田を教え込ませて、ジダンの時は1回。中田の時は2回姫はヘディングをしてくれた。

・・・と、長々と私の猫歴、猫話を書いてしまったが、猫に限らず動物はちゃんと人間を観察している。犬だってそうだ。私も犬を幼少の頃飼っていた。秋田犬から始まって、柴の雑種数匹。そこにも猫は共存していた。
ただ、動物は寿命が短い。人間みたいに80年も行きちゃあいない。猫は死ぬ時飼い主の前から姿を消して死ぬ、というが、うちにいた猫達は死ぬ時私の腕の中で生き絶えていった。瀕死の状態でやっと帰ってきて命つきたのもいた。
その度に号泣を何度したことか。

この『99.9%猫が好き!』の中に登場する猫神様たち。そこには竹内氏の幼少からのバックグラウンド的な話も書かれてあり、グッと涙がにじむ場面も随所に散りばめられてあった。それと共に、声に出して笑ってしまうような、エピソードがあれこれ書かれてある。そうそう、同じ同じ!と思わず声に出てしまったり、へぇ、やっぱり違うもんなんだねぇ、とか思ったり。
だけど、竹内氏のこの著書の中に登場する、チビル、カロア、エルヴィン、コタロウ、ニャー君、ナナ(軍曹と呼ばれているそうだ)、みんなそれぞれ個性豊かで賑やかで、猫独特の気まぐれがあり、まさに『猫神様』達なのだ!
そして、この著書の中には『命の大切さに、人間も動物も関係ねぇよ』という熱い気持ちが感じられるのである。
そして、竹内氏の奥様の命に対する思いにも、グッとくるものがある。植物だって全てこの世に「誕生」したものには『命』がある。それを私達人間は、見えているのにいつの間にか見えなくなってしまっていたのだなぁ、と考えさせられてしまった。
著書の中に奥様が大切に育てていたプランターの植物を、猫神様方がダメにしてしまう場面があるが、そこで奥様はダメになった植物に謝っていた。
それと共に猫神様達を、たかが猫、たかがペットとは捉えていなくて『大切な家族』という考えを持っている。もちろんの事竹内氏も同然だ。
犬でも、小鳥でも、ハムスターでも、猫でも、みんな生きているのだ。

この著書には登場しないが、ゾロりんという新参者の猫神様もいる。このゾロりんは竹内氏のHPに写真も掲載されているのでぜひご覧いただきたい。

まさしくこの著書は『命を考える』そういう著書でもある。それと同時に、科学者の視点から猫を科学している部分もあり、とても興味深い本である。猫のクローンが出来ない理由や、猫の着地の回転の力学などなど。素人でもとても分かりやすく説明されているので、なるほど・・・そうなのか!と納得してしまう。

昨年、竹内氏には新しく家族が増えた。竹内氏にお嬢さんが誕生した。早速ゾロリんはお嬢さんのボディー・ガード(?)に徹していた写真を何回か拝見した事がある。
お嬢さんも命の大切さを自然と学びながら成長されると私は思った。
何故、人は生きているのか。何故、私だけこんな目に遭うのか。何故・・・・?というネガティヴな気持ちの時、この著書を読んで欲しい。
ここには、簡単な言葉で、極あたりまえな『命』のお話が書かれてあるのだ。

著者:竹内 薫(たけうち かおる)
1960年東京生れ。東京大学理学部物理学科卒。マギル大学大学院博士課程卒。理学博士。科学評論、エッセイ、書評、講演、テレビ、ラジオなどで活動。
『99.9%は仮説』(光文社新書)『闘う物理学者!』『伝説力』(日本実業出版社)

竹内薫オフィシャルサイト
http://kaoru.to


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fukushima

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言いたい事は、はっきり言ってしまいます。ほどほどに根には持つけど、意外に早く嫌な事は忘れます。世の中に怖いものが無くなってます(笑) 猫や動物好きです!!

初めて印象に残ったアルバム
ZIGGY STARDUST | David Bowie
ZIGGY STARDUST | David Bowie

6歳の頃にTVでボウイの姿を見て以来、あの人は誰だろう、という思いが混在しながらようやく高校の頃にこのアルバムと出逢った。その頃ボウイは既にジギーでは無かったが、私の中で強烈な印象を残した姿があった。コンセプトアルバムの中でも最高のアルバムだと、30年以上過ぎても思わせる。因みに裏ジャケの電話BOXは実在のものらしい。あの中に入ってみたかった。

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